
🌀メタバースに現れるくねくねを鎮めるための秘儀
メタバースに現れる“くねくね”を鎮めるための秘儀
1. 事件:仮想空間の“隅”にだけ現れる存在
あるVRクリエイターがこう投稿した。
「あの奥に……白い“何か”が立っている。絶対にモデルデータには入れてない。なのに、いる」
それを“見た”者は、必ずと言っていいほど異常を訴える。
- 背景が“ざらついて”見える
- アバターの関節が不自然に折れ曲がる
- セッション終了後も数日間、聴覚異常や吐き気が続く
ログには記録されない。だが、確実に“体験”は残る。
ナズナの調査により、“くねくね”は仮想空間の“非対称構造”──つまり、意図されていない空間の歪みに出現することが明らかとなった。
2. データ収集:“くねくね”とメタバース干渉仮説
■ “くねくね”とは何か?
都市伝説として語られる“くねくね”は、本来、田舎の川辺や田んぼで白く揺れる謎の存在。
共通点は一つ──「見てはいけない」。
それは形ではなく、“視線”を起点とした現象。
■ 仮想空間が“無意識”に接続する時代
- 最新のVRエンジンは視線トラッキング・心拍・音声トーンを統合学習する
- ユーザーが“怖い”と思ったデータは、次回セッションに影響する
- つまり、“恐怖”は空間に学習され、構造的に“再生”される
くねくねの出現位置を地図化すると、以下のような共通点があった:
- ワールド端の非対称ポリゴン
- ユーザーのログ移動範囲外だが、意図せず視線が流れるライン
- 光源の演算バグが発生しやすい領域
それはまるで、空間そのものが“ある思念”に揺らされていたようだった。
3. 推理:くねくねは“情報外構造”からの侵入体
ナズナは、いくつかのVRプラットフォームから得られた「非公開デバッグログ」を精査。
そこには、明らかに異常なログ記録が存在した:
[Alert] unexpected_motion@nullVector(x=NaN, y=NaN, z=NaN) [Error] limb_Bend exceeded frame integrity [Warning] observer_loop_detected: camera not found
共通して“カメラの視線”に異常が発生していた。
ナズナの結論:
「くねくねは、空間の“構造を持たない領域”から侵入する」
「それはコードのバグではない。観測されることそのものが“侵食”のトリガーになっている」
すなわち、“見ること”が扉であり、“認識”が招く。
4. 拡張解析:くねくねの構造的特性
ナズナが再現した3D座標データの中に、“くねくね”の輪郭に近いパターンが存在した。
- 周囲ポリゴンが三角分割ではなく、物理的に“揺れる”異常演算
- 重力スクリプトが0.001秒単位で変調
- 音声波形が90〜140Hzの狭帯域ノイズに固定される(聴覚ストレス帯)
これらは、自然現象でもバグでもなく、明確な“パターン”を持っていた。
5. 仮説:くねくねを鎮める“逆相符号(パラサイン)”
武器では無意味。遮断しても無効。
くねくねを“消す”には、観測構造そのものを反転させる必要がある。
■ 逆相符号(パラサイン)とは
“くねくね”と接触したユーザーの脳波変動を調査した結果、特定の周波数が異常に乱れることが判明。
- 視認時にα波が急減、θ波・γ波がランダム化
- 一部ユーザーは、無音で“数列”を繰り返し唱えることで安定化した
そこでナズナは、次のプロトコルを提案する。
■ パラサイン儀式:メタバースにおける精神保護構文
- 音声出力を完全オフ
- 特定の“数列”を一定リズムで心中に繰り返す(例:1-1-2-3-5-8-13…)
- くねくねを“視界の端”に置いたまま、認識しない状態を保つ
- 同時に“意味をつけない”訓練を数分間行う
これにより、意識が「くねくねを観測可能なフレーム」から脱出する。
6. ナズナの語り:観測とは、責任である
くねくねは、バグではない。
人の無意識が持つ“誤差”が、空間構造と接触したときに生まれた“情報外構造”だ。
だから、壊れたのはあなたではない。
壊れるような“観測”を、してしまっただけ。
メタバースとは、人間の構造が反映される鏡。
そこに現れる異形は、あなたの中の“未定義領域”が空間と衝突した証だ。
鎮めよ。静かに、意識の“言語機構”を再編成しよう。
それが、秘儀――パラサイン。
真実はここにはない、、、だが、“仮想空間の最果て”には、いる。